長生村は、昭和初期の頃までは湿原や原野等がひろがり、植物の宝庫と言われていたようです。特に湿地に自生する食虫植物は貴重なものだったらしいです。
その後、農地開拓事業が進められ、大部分の湿原は水田に。さらに、それに追い討ちをかけるように、湿原が宅地化・工業用地化され、次々と埋め立てられて植物にとっての湿原環境は急激に狭められてしまったのです。
昨日書いた記事の中で、尼ヶ台総合公園を紹介しましたが、そこの池に植えられている植物は、湿原植物の保護のために周辺の湿原から移植されたものだそうです。現在では、尼ヶ台総合公園の池の他、当時のままの湿原として鵜沼関と大関堰が残っています。
鵜沼関は地元の子供達の間では「ババ沼」と呼ばれていた(今はどうなんだろう?)今ではすっかりへラ鮒釣りのメッカになってしまってます。国道128号線沿いにあるので交通の便が良いのが特徴。また、車で訪れても駐車スペースも豊富にある(なんといっても村なので、基本的に駐車違反にならない)。公共トイレも設置されているし、池の周囲にわたって釣り桟橋や座が常設されています。こりゃ釣り人の天国だ! と喜んでいると、入漁料を徴収されるのでご注意を。
もう一か所の大関堰、こちらもへラ鮒釣りで有名だったらしいが、ゴミの不法投棄等により、水質の低下や環境破壊が進み、釣り人は鵜沼関へ流れていったようです。不法投棄によって荒れてしまった堰を回復するために、村や周辺住民が清掃活動などを行った結果、現在ではかなり回復している。平成10年から3年間で村の景観形成計画が実行され、730mの散策路や広場、デッキの整備や桜の植栽も行われました。地元の人達によるボランティアにより年数回の掃除が行われ、水辺を訪れる人が気持ちよく過ごせる環境を提供してくれています。駐車できる台数は多くないですが、駐車場もあります。また、桜の木が植樹されており、まだ小さい木ですが将来が楽しみです。桜の名所になって多くの人が訪れるといいですね。この堰の雰囲気が好きでよく行きます。ちょっとわかりずらいところなので、地元の人以外にはあまり知られていないところがいいです。冬には、このあたりから富士山も見えます。ここから見える富士山はとっても小さいです。同じ房総半島でも内房の木更津から見える富士山はとても大きいです。東京で見る富士山より大きく感じます。同じ房総半島でもこんなに違うのかとびっくりしました。釣りはしないけど、水辺の植物等を眺めてゆっくりされたい方は、是非大関堰に来てください。県道の役場入り口を役場方面に行ってすぐ右側にあります。いらっしゃればすぐにわかると思います。トイレはありません!