長生村の海岸には一松(ひとつまつ)海水浴場があります。海水浴シーズンには、海岸に「海の家」が出現します。規制により通年設置が認められていないので、海水浴期間中だけの設置になります。シーズン中はライフセーバーによる監視があるので、安心して海水浴が楽しめます。この監視員がいるかどうかは大切な問題です。なぜなら、九十九里浜には、離岸流「水脈(みお)」が発生するので注意が必要です。この「みお」に遭遇したら、流れに逆らって陸へ泳ぐ着くことは、どんなに泳ぎが達者な人でも無理といわれています。海岸と平行に泳いで「みお」から避けるのが一番です。流されて沖まで行ってしまっても、監視員がいれば大丈夫!?
海に入るのは監視員がいる海水浴シーズンだけにしましょう!
また、海水浴シーズンには無料で観光地曳き網が行われます。以前湘南に住んでいたこともあるのですが、湘南海岸の地曳き網は、網をウインチで巻きあげるので、参加者は網に手を添えているだけでもいいですが、九十九里の地曳き網はそうはいきません。最初から最後まで、人の力だけで網を引き上げるので、時間もかかりますし、体力も使います。その分魚が採れたときの喜びは大きいです。
我が家がこちらに越してきた頃は、はまぐりも結構採れたのですが、今はさっぱりみなくなりました。
そんな楽しさを与えてくれる海岸なのですが、近年困ったことになっています。それは砂浜がなくなってしまうことです。昔は、海岸も広くて、海の家の数十メートル先に波打ち際があったのですが、砂が削れて昨年の台風の時には海の家が建っているところまで削られてしまいました。どうしてこんなことに? 最近の研究でやっとわかってきました。
九十九里浜の海岸は、北の屏風ヶ浦、南の太東岬が波で削られ、削られた砂が海流によって九十九里浜に堆積して、浜が保たれていたのです。削られる方も、これ以上削られては困るということで、テトラポットで護岸するようになりました。結果、砂の供給元が絶たれたことにより、砂の流出超過により浜がやせ細っていったということです。
どちらも困った状況なのですが、どちららにも都合がいい解決策が見つかればいいのですが!
3.11の東日本大震災のときには、旭から片貝あたりの海岸までは津波に襲われ、結構被害があったようです。長生村の海岸はほとんど津波が来なかったこともあり、被害はでませんでした。江戸時代にあった津波では、長生村内でも多くの人命が失われたようです。それらを記録した碑文も各所に見られます。
東日本大震災以降、津波対策が叫ばれ、海岸近くに避難山や避難所が建設され、今年完成したばかりです。海岸線を走る九十九里波乗り道路も、今年に入って強化工事が行われているため、現在通行止めになっています。今年の夏のレジャーシーズンは波乗り道路が使えないので来られる方は注意が必要です。
海岸の保全は村民の安全のためにも重要なことなので、もう少し我慢するしかないですね。
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